地球は太陽からのエネルギーで暖められ、地表から熱が放射されますが、大気中の二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガスは、この熱を吸収し地球の温度を適度に保ってきました。
どうなる地球?どうする21世紀?(環境庁)より
ところが産業革命以降、石炭や石油の化石燃料の大量消費により、大気中のCO2濃度は1750年以降では約31%増加し、地球の平均気温は1880-2012年で0.85℃上昇しました。このまま温暖化が進行すれば、21世紀末の気温は最大4.8℃上昇と予測されます。
IPCC第5次報告書より
現在も大気中のCO2濃度は増え続けています。その主な原因は、私たちが消費しているエネルギーです。
※2013年5月にCO2濃度の日平均値が初めて400ppm(0.04%)を超えました。
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より
奈良県全体で排出しているCO2の全てを 森林に吸収してもらうには、県内くまなく木を植えても足りません。必要な森林面積は県土の約2.3倍8,575k㎡にもなります。
森林のCO2吸収量6.49 t-CO2/ha年として算出
奈良県は、家庭と運輸の排出量の割合が全国27%に比べて大きく、家庭と運輸(自家用)を合わせると42%にもなります。 CO2 削減に結びつく、家庭での節電や省エネの取り組みがとても重要です。
奈良県の環境情報サイト エコなら より
地球温暖化による影響の予測として、極地や高地の雪氷の減少、海面の上昇、森林火災や干ばつの増加、強い台風の増加などが挙げられます。もちろん人間の健康や食糧、社会基盤にも深刻な影響を与えることになります。
冬は、大陸からの寒気の吹き出しが弱まり、雪の量が減ります。 夏は、モンスーンが強まり、大雨とともに少雨も予想されるなど、異常気象に備える必要もあります。
奈良県の環境情報サイト エコなら より
植物の分布が南方系のものに変化し、一部の種が絶滅する恐れがあります。また、生物多様性への影響では、高山や孤立した地域の種が絶滅する可能性があります。
奈良県の環境情報サイト エコなら より
農作物は、栽培適地の北上や降水量の変化により、これまで栽培していた品種が育たなくなることが考えられます。海流も変化し、近海の豊かな漁場に影響する可能性もあります。
奈良県の環境情報サイト エコなら より
蚊が媒介するマラリアやテング熱などの病気が広がる恐れもあります。また、日射病などの熱中症が増えるなど、健康に重大な影響も出始めています。
奈良県の環境情報サイト エコなら より
気候変動に関する世界中の科学者の研究から得られた最新の知見をまとめたIPCC第5次評価報告書では、2100年の気温上昇を産業革命前に比べて2℃未満に抑えるには、2100年に大気中のCO2換算濃度を約450ppmにする必要があると報告しています。
そして2℃未満に抑えるには、温室効果ガス排出量を 2050年には世界全体で2010年と比べて40~70% 、2100年にはゼロまたはマイナスにする必要があります。
IPCC第5次報告書より
私たちもエネルギー消費量全体を見詰め直して
① エコライフ(生活習慣の見直し)
② 機器の買替え・リフォーム
③ エコムーブ(エコドライブ・公共交通)
を組み合わせて、無理せず、楽しく、継続できる、節電・省エネを実践しましょう!