日時:2017年11月18日(土)9:30~16:30
会場:奈良市役所北棟6F 第22会議室
2060年に奈良市の再生可能エネルギー自給率100%を目指し、中高生が未来の市長になって、現在の仲川市長に政策提言を行いました。
当日は約40人の中学生・高校生が集まりました。
事前に班分けした机につき、開講式。開講挨拶では奈良市環境政策課長より、地球温暖化対策COOL CHOICEについてのお話がありました。
このプログラム講師・ファシリテーターは、各地で未来ワークショップを開発・実施するNPO法人地域持続研究所(OPoSSuM)、理事長 倉阪秀史(千葉大学大学院社会科学研究院教授)他OPoSSuMのメンバーに担っていただきました。
事前アンケートに記入し、最初にアイスブレイキングで各班で自己紹介。自分に関するキーワードを書き、それに関する質問に答える手法で自己紹介していきます。その後「並び替え」のアイスブレイキングをし、お互い知り合っていきます。
まずはレクチャー。
ゲストスピーカーの清水順子さん(奈良市地球温暖化対策地域協議会(NEW)会長)より、地球温暖化の現状と奈良市での市民の取り組みについてお話ししてもらいました。気温の上昇、異常気象、生態系への影響、暮らしへの影響、様々な深刻な影響に世界の国々が集まって対策を考えます。昨年、世界共通の目標として世界の平均気温上昇を2度未満に抑えるパリ協定に合意、日本でも温室効果ガス26%削減(2013年比)を目標とした取り組みが始まっています。奈良のCOOL CHOICEな取り組みとして、公共施設等への再生可能エネルギーの導入、市民共同発電所、奈良市内全小学校での環境教育「ECOキッズ!ならのこども」の実施などの紹介がありました。
次に、奈良市エネルギー自給率100%ゲーム。
班ごとのファシリテーターとともに、グループで考え、進めていきます。
未来カルテ(2060年の奈良市の姿をシミュレーションした資料)等にて、奈良市の現状や今後奈良市がどうなっていくかを人口・産業・教育・医療・介護・食料(農業)・再エネなどについて説明を受けたあと、2060年に再エネ自給率100%にするためにはいつ何を導入・選択すればよいか、4期の投資機会に省エネ・再エネ導入率を決め投資していくゲームを行う。時々、異常気象などアクシデントが発生し、なかなか思うようには進みません。班のメンバーで協力して選択していきます。結果は再エネ自給率50~130%まで班の投資状況によりさまざま。
どんな方法がよいのか検証しながら、午後からはいよいよ奈良市のエネルギー戦略を考えます。
再生可能エネルギー100%を目指すエネルギー戦略。
まずは、未来市長の立場から、今の課題を書き出します。思いつくまま、どんどん出します。グループで分類し、課題を整理していきます。各班の課題が出たところで、班員を入れ替え課題を共有します。
次に、課題解決のための政策を書き出します。個人作業で出てきた政策を分類したあと、優先順位をつけます。そのために、会場のみんなで(傍聴者も含め)「いいな」と思った政策に「いいねシール」を貼っていきます。いいねシールも参考にしながら、各班が発表する提言内容をまとめていきます。
そしていよいよ仲川市長に政策提言。
各班3分で発表。
多種多様な中高生らしい提言がありました。
エコの日を作り、幼児期から体系的に環境教育を実施していく、太陽光パネルをいろんな色にして、景観にあわせ茶色やテーマパークでは華やかに、林業と会社を連携しサラリーマンは林業を兼業する、企業活動(営利活動)としてのメガソーラー発電による弊害(自然破壊・地域住民の環境権侵害など)への対策として環境評価基準や利益の一部を市へ支払う、車に乗らない日を作る、エコなテーマパークを作るなど。
すでに取り組まれている案もありましたが、中高生が自分たちで考え提言したことが貴重な機会だと思います。仲川市長からもよいアイデアだから活かしていきたい、とのコメントをもらう場面もありました。
昼食には奈良の地産地消野菜の入ったお弁当、休憩には大和茶をリユースコップで、またCOOL CHOICE早押しクイズでちょっと遊んでみたり…。この日一日はエコな暮らしを味わいました。
最後は、仲川市長より参加証明書を授与、記念撮影をし終了しました。この未来ワークショップの様子を環境首都創造フォーラム2017in奈良(11/20-21)の会場に展示しました。
奈良ストップ温暖化の会(NASO)・奈良県地球温暖化防止活動推進センターは、
環境省が推進する地球温暖化対策のための国民運動「COOL CHOICE( =賢い選択)」に賛同しています。
企業・個人に関わらず一緒に取り組んでいただける方を募集しています。
ご賛同いただける方はご登録ください。よろしくお願い申し上げます。