ご報告

今夏の連日の熱波など、気候変動の影響はますます深刻さを増し、今ここに暮らすだれもが自分事として危機感を持って取り組むことが重要となっています。そこで私たちは、持続可能で脱炭素の社会構築のための一助となるよう「匠の環」交流会を開催しました。NPOなどの団体、行政、企業等がそれぞれの活動を報告し、学び合い、連携の環を拡げ、さらなる実践につなげていきたいと考えています。

主催者挨拶、ご来賓からご挨拶いただいたあと、基調講演として気候ネットワークの豊田陽介さんにお話しいただきました。その後は、25団体の活動紹介、約70人の参加者みなさんと4分科会に別れ情報交流を行いました。皆様ご参加ご協力ありがとうございました。

  • 主催者挨拶

 谷 茂則 奈良県地球温暖化防止活動推進センター長
 (NPO法人奈良ストップ温暖化の会副理事長)

主催者挨拶 奈良県地球温暖化防止活動推進センター長 (NPO法人奈良ストップ温暖化の会副理事長) 谷 茂則
  • 来賓挨拶

 仲川 げん 奈良市長

 中川 智臣 奈良県環境森林部 次長(代理:奈良県脱炭素・水素社会推進課 芳川課長)

来賓挨拶 奈良市長 仲川 げん
来賓挨拶 奈良県環境森林部 次長(代理:奈良県脱炭素・水素社会推進課 芳川課長) 中川 智臣

基調講演

「脱炭素でどう変わる?私たちの暮らしと地域」と題し、認定NPO法人 気候ネットワーク 上席研究員 豊田陽介さんにお話しいただきました。

温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラル実現のためには、個人の努力には限界があり脱炭素な社会への転換が不可欠。現在策定中の第7次エネルギー基本計画の議論が非常に重要と、議論のポイントについて説明がありました。目標値がカーボンニュートラル実現可能か、エネルギー構成に化石燃料維持・原発や水素・アンモニアが想定されているが課題がある、策定に市民や若い世代の参加がないなどの点を分かりやすく指摘されました。

そして、脱炭素は社会課題・地域課題解決にもつながる、まずは人材、多方面とつながることでドミノ倒しのように波及し、生活レベルの取組からコミュニティ、地域、制度・政策、社会転換へとつながり、持続可能な社会を目指すことが出来ると、先進事例も交えながらお話しいただきました。

基調講演のようす
基調講演のようす
基調講演のようす

団体活動紹介

県内各地で活動されている団体25団体にご参加いただき、テーマに合わせた取り組み等の紹介、地球温暖化対策地域協議会の活動の様子や自然環境・里山保全、環境教育、環境とエネルギー、3R、食等々、地域に根ざした活動をご紹介いただきました。

団体活動紹介のようす
団体活動紹介のようす
団体活動紹介のようす
団体活動紹介のようす
団体活動紹介のようす

交流会(分科会)

交流会では、今年のテーマをもとに4分科会に分かれて話し合い、意見交流を行いました。 参加者の自己紹介と簡単な団体紹介、基調講演の感想や質問など、社会が変革していくために出来ることなどの情報交換を行いました。

「交流会」のようす
「交流会」のようす
「交流会」のようす
「交流会」のようす
「交流会」のようす
  • 閉会挨拶

 三田 真也 近畿労働金庫 地域共生推進室 上席専任役

閉会挨拶 近畿労働金庫 地域共生推進室 上席専任役 三田 真也

アンケート集計結果

アンケートでは「とてもよかった」が7割、「よかった」が3割と好評をいただきました。

また下記のようなご意見をいただきました。

  • 市民の声や発言が重要だとあらためて知ることができました。
  • 今後の課題も色々見つかりましたので、皆様の意見を役立てたいと思う。
  • 協働したい団体と話し合う時間が欲しかった。
  • 若い人の参加が少ないと感じた。若者を巻き込む動きが必要。
  • 今までお話を出来ていなかった方々と話をすることが出来ました。参加者の顔が見えてよかった。
  • ドミノ倒しを今後のキーワードとしたい。
  • 日本のエネルギーの問題点を知ることができました。
  • 課題や事例等大変わかりやすい講演で、特に原発については年代、数値も明確に話されていて、すばらしい内容でした。
  • 水素は化石燃料精製ではCO2排出が増える、コスト高など、一考必要。
  • 今後も奈良県内の活動団体が一堂に会する大変貴重な場にて継続してほしい。

脱炭素に取り組むことで地域の持続可能性や生活の質の向上を実感する人が増えるよう、ご参加いただいた皆様とのつながりを深め、行動を起こし、社会を変える一助となっていくことが出来れば幸いです。